治らない頑固な猫背を改善する方法は?

猫背矯正ベルトでも治らない場合は考えてみてほしい

猫背を気にしている人は意外と多いもの。猫背を治すための施術を受けたり、矯正インナーや補正下着、猫背矯正ベルトなどを試してみたものの、思うように改善できなかったという人もいるのではないでしょうか。

骨粗鬆症や側弯症などで脊椎の変形や病変を伴うケースを除き、猫背は少なからず改善できる可能性があります。改善したいのであれば、まずは猫背姿勢になる仕組みから考えてみましょう。

もくじ
美容面にも健康面にも良くない猫背
猫背が身体に及ぼす5つの悪影響
 1)首の痛みや肩こり
2)背中や腰の痛み
3)内臓のはたらきや代謝を抑制
4)不健康な印象に
5)ボディラインの乱れ
猫背の原因を考えてみよう
原因その1)胸部の筋肉の緊張
原因その2)骨盤が後傾傾向にある
原因その3)体幹を支える筋力が弱い
猫背矯正ベルトは猫背治療に効果的なのか?
猫背を治すには順序が大切
姿勢よく健康的な身体に

美容面にも健康面にも良くない猫背


「疲れた感じ」や「自信がなさそうな感じ」など、見た目の印象がネガティブになってしまう猫背。反対に姿勢が良くすっきりと伸びた背中は、それだけで健康的でポジティブな印象を与えます。

ただ単に背中が丸いというだけであれば、本人次第で気にせずに過ごすこともできますが、思わぬ身体の不調につながる恐れもあるので注意が必要です。

猫背が身体に及ぼす5つの悪影響

では実際に猫背は身体にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。猫背特有の身体の使い方や、アライメントから考えてみましょう。

1)首の痛みや肩こり

猫背姿勢ではまっすぐ前を向く際に首が前に出た状態になるため、首や肩の周りにある筋肉が常に緊張した状態になります。
前を向いた状態ではすでに首が伸展位にあり、それ以上後ろに頭を倒そうとすると首に痛みを感じたり、つらいと感じたりするケースも少なくありません。

また必然的に肩をすくめたような姿勢をとり続けるので、肩がこりやすいのも猫背の特徴です。鎖骨の可動性が悪く、肩甲骨を下制(下にさげる動き)させにくい状態が続き、首の筋肉の緊張や肩こりをさらに助長してしまいます。

2)背中や腰の痛み

肩甲骨の可動範囲が狭い傾向にあり、背中の動きが制限されるので筋肉が張りやすくなります。
首が前に出ている状態で身体がバランスをとるため、骨盤が後傾して仙腸関節周囲にストレスがかかりやすくなり、背中や腰の痛みを引き起こす原因に。

骨盤後傾と鎖骨下部や胸部の筋緊張から、腰を思うように反らすことができず、常に腰を軽くかがめているような状態で、ぎっくり腰など腰痛を起こしやすくなります。

3)内臓のはたらきや代謝を抑制

猫背姿勢では骨盤が後傾状態にあり胸部の筋緊張が慢性的に続くため、健康的な身体と比べるとわずかながら腹部にある内臓の位置が下垂傾向にあり、はたらきが弱ってしまうケースがあります。

それに伴い代謝が抑制されてしまうことで、むくみやすくなったり太りやすくなったりする原因に。直接的な因果関係はありませんが、めぐりめぐって代謝の悪い身体になってしまいます。

4)不健康な印象に

中にはそれほど気にしないという人もいるかもしれませんが、猫背は不健康で陰気な印象を与える場合があります。いつもうつむき加減なので、自身のない印象を持つ人もいることでしょう。

第一印象の半分以上は見た目で決まると言われていますから、新生活のスタートやビジネスシーンのような新しい付き合いが始まる場では不利になってしまいます。

5)ボディラインの乱れ

背中を丸めた状態の猫背では骨盤が後傾傾向にあるので、太っている訳でなくてもお腹がポッコリしやすいのが特徴です。

さらに首が前に出て方が内側に入るためバストの位置が下がって見えてしまったり、二重顎になってしまったりすることも。

猫背は間接的に代謝不良を引き起こすため、ボディラインがどんどん乱れてしまう原因になってしまいます。猫背をただすだけでボディラインがすっきりするケースも多くありますので、まずは姿勢から見直してみてはいかがでしょう。

猫背の原因を考えてみよう


原因をそのままにして無理やり背中をまっすぐにしようとしても、なかなか思うようにはいかないもの。猫背を改善したいと思うのであれば、どうして猫背姿勢になっているのか、その原因を知ることが一番の近道です。(※脊椎の変形や病変を伴うケースを除く)

それぞれの原因が影響して、腰部の伸展可動域が狭い傾向にある・臀部や内側ハムストリングのスパズムが強く見られることが多いなど、細かなものをあげればキリがありませんが、それぞれの因子が悪循環となって猫背姿勢を助長します。

原因その1)胸部の筋肉の緊張

鎖骨下部から胸部にかけての筋緊張が強く鎖骨の運動が制限されているのが猫背の人の大きな特徴。鎖骨が下制したまま回旋運動を制限されているため、鎖骨についている頚部前面の筋肉の緊張を引き起こし、首を前に出して肩を内側にすくめたような姿勢がラクになります。

原因その2)骨盤が後傾傾向にある

私たちの脊椎は前後に生理的湾曲というS字カーブを描くように配列しており、身体にかかる過重負荷や衝撃をうまく分散しています。背中が丸く首が前に出た格好の猫背では、バランスをとるため無意識的に腰を丸めて姿勢を保持しているので、骨盤が常に後傾している傾向にあります。

原因その3)体幹を支える筋力が弱い

近年大注目の体幹トレーニング。実践している方は多いのではないでしょうか?体幹をささえる筋力が弱いことも、猫背姿勢になってしまう原因のひとつです。

体幹トレーニングを行って腹部深層の筋にアプローチすることで腰骨周囲の筋肉が鍛えられ、美しい姿勢や素晴らしいスポーツパフォーマンスを維持することができます。正しいトレー人ぐフォームとストレッチが必須ですので、注意して行いましょう。

猫背矯正ベルトは猫背治療に効果的なのか?


猫背を改善したい人向けの商品として、古くから「猫背矯正ベルト」が知られています。「猫背が治らなかった」「効果が全然ない」などというお声も多く聞きますが、果たして猫背矯正ベルトは猫背の改善に効果的なのでしょうか。

個人的な見解ではありますが、結論から言うと”状況次第”です。猫背になる原因を放置したまま猫背矯正ベルトを装着しても、猫背姿勢をつくってしまう因子が変わらなければ効果を得ることは難しいでしょう。猫背矯正ベルトを使用する際には、施術を受けたり正しい方法での筋トレやストレッチを組み合わせて行ったりして猫背になる因子を改善しながら装着すると、より効果的に使うことができるでしょう。

猫背を治すには順序が大切


猫背を改善したい場合、無理矢理背中を伸ばして胸を張っても思うような効果が得られないだけでなく、長続きさえしないことがほとんどです。まずは猫背を助長する要因をクリアにすることから始めましょう。

施術やストレッチで筋緊張の強い部分を調整したり可動域を広げたりしてから、正しいフォームでの体幹トレーニングとストレッチによるセルフケアを行うのがおすすめです。時間はかかりますが、順序良く取り組めば少しずつでも改善する可能性あります。(※脊柱の変形を伴う場合を除く)

姿勢よく健康的な身体に

猫背を改善しようと様々な方法を試したのに良くならなかったという方は、一度身体の状態をしっかり見直してから取り組んでみてはいかがでしょうか。時間はかかりますが、どうせ取り組むのであれば少しでも最短距離で効果を実感したいものです。姿勢を良くして素敵で健康的な印象を手に入れましょう。

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